2017/10/02
みなさまこんにちは
朝晩はだいぶ涼しく過ごしやすくなってきました.外での運動にも取り組みやすい季節ですね.
さて毎年秋には家庭医療専門医が集まる研修会が開催されるのですが,今年も東京で開催され福井慶太郎医師が参加してきました.どんなことを学んできたのか、主なものを簡単にご紹介いたします.
1)まず最初は癌治療と緩和ケアを専門とする先生のお話でした.わたしたちのような診療所では抗がん剤の治療を直接行うことはあまりありませんが,そのような治療を受けながら血圧やコレステロールについては当院に定期的に通院されている患者さまもいらっしゃいます.そんなとき,もし抗がん剤の副作用かもしない症状があったらどんなことに注意して対応すればよいのかを勉強しました.また最近テレビでも話題になっている免疫療法とはどういったものなのかなどのお話もありました.なかでも大切だと感じたのは,わたしたち診療所は長年みなさまとお付き合いしているなかで,大きな病気を患った時や,死というものを迎える時に,どんなことを皆さまが大切にしているのかを常日頃伺いながら,一人ひとりにあったケアを考えることだと思いました.
2)次に学んだのは,信頼に足る医学情報とはどういうものかを学びました.テレビでも医療についての情報が流れない日は無いほど溢れています.私も時々診察の時に患者さまから「テレビで私の病気についてこんなこと言ってたけど本当ですか」,「新聞に私の飲んでいる薬のことが書いてあったのですが大丈夫でしょうか」などご質問をいただくことがあります.そんな時にわたしが拠り所とするのが医学論文です.根拠のある説明をきちんとできるようになるためには,信頼に足る医学論文を読み,それを患者さまにわかりやすく説明することが大切です.しかし医学論文もピンきりであり,どのような論文が信頼できる良い論文なのかを見極める目が必要です.それを今回深めてきました.皆さまもテレビや新聞での情報で不安があれば是非診察の時にご質問ください.一緒に考えていきたいとおもいます.
このように専門医になってからも日々勉強です.何よりも患者さまのよりよい生活のために今後も精進してまいります.お読みいただきありがとうございました.